俺も見栄を張り捲くる。



「・・・パパ…行って来るね…」



「ああ~」



久しぶりに少しだけ…留奈とコミュニケーションがとれた。



でも、留奈は日に日に死んだ妻に似てくる…


俺を裏切った不貞の妻にーーー・・・



裏切られたその時の感情を必死に押し殺し…

留奈を愛そうとするけど・・・


逆に…その怒りの感情に支配されて、いつか…留奈を傷つけるのではないかとそんな不安感が常に付き纏っていた。



そんなオトナの事情など…留奈は全く知らないーーー・・・



永遠に知られていけない。
知られたら俺は留奈に憎まれてしまう。