でも、敬語なんて他人行儀だし…
でもでもでもっっ……


う~ん…と、一人で唸る。


「なに考え込んでんだよ。敬語じゃなくちゃイヤなわけ?」


篠原くんは怪訝そうな顔をして、あたしを見つめている。

やっ、やだ!嫌われちゃう!?


「いっ、いやいやいやっ!大丈夫でっす!」


ビシッと右手を真っ直ぐ挙げて、篠原くんに意見。


少し驚いたような顔をした篠原くんだったけれど、
すぐさまいつものキラキラ笑顔になると「ありがと」と短く言った。


お礼…言われちゃった?