『私、もう行くね。』



このままだと涙がでそうだったから、私は竜にそう告げてこの場を立ち去ろうとした。




「あかり!」


立ち去ろうとした私に向かって竜が私の名前を呼んで言った。




「会えてよかった。」


『私も…会えてよかった。』



竜の言葉に私はこう返して、逃げるようにその場を後にした。