入学式から少したって早くも5月。
もうテストだよ…。

まだ勉強ついていけてるけど、この先もちゃんとついていけるんだろうか…。


「着いた着いた。」

「さっ、早く中入ろっ!」


私達は図書館の中に入っていった。






勉強を始めて早数十分。


「全然分かんない!」

「どこがだよ?」

「ここの問題!って、何する気!湊!!」

「教えてやろうかなって思って。」

「あんたに教えてもらったら私の人生終わりよ!!」

「あっそう。別に俺はいいんだぜ?俺が悲惨な点数とる訳じゃないからな。」


そう言って湊は微かに笑った。



「うー、あかりぃ~。」

『素直に教えてもらいなよ、由依。』

「意地っ張りなヤツ。」

「何か言った?湊。」

「何も。」

『仲はいいんだよね?あの2人。』

「多分な…。」


由依と湊のやり取りを、私と日比谷は遠巻きに見ていた。