どこかの学校の先生だろうか?
見たことのない男の人がステージの端っこに立って、
プログラムの1番から結果を告げていった。
「プログラム18番、南中学校・・・金賞、ゴールド」
その言葉を聞いた瞬間、
私たち南中ブラスは喜びの声をあげた。
みんなで嬉し涙を流した。
後ろを向くと、中川先輩も泣いていた。
中川先輩の涙を見たのは初めてだった。
「金賞、ゴールドを受賞された中学校は、8月1日に行われる県吹奏楽コンクールに出場して頂きます。」
これで、またこのメンバーで練習ができるんだ。
またステージで演奏ができるんだ。
そう考えると嬉し涙がとまらなかった。
先生のキラキラした姿を
また見る事ができる・・・
私はニヤけた顔を元に戻すことができなかった。
