感謝してもしきれない。 あの抗争事件に巻き込まれて怪我をしてからずっと奏さんにお世話になっている。 「奏さん…」 震える体をそっと抱き締める。 「ホタル…花火みたいだね」 ピクリ 「奏さんの周りに、ほら」 「ああ」 「きれい。」 点滅を繰り返す小さな光。 ホタルの恋の光。 ―――花火みたい