アルバム

「一番乗り、か」


ぽそりと呟いた私の言葉を、教室の空気が飲み込む。



誰もいない空間に、私と思い出だけが取り残されている気がした。

早く、誰か来ないかな……。




この教室で一人になるのは、つらかった。

息をするのが苦しくなる。ダメ、もう……。




「……桜?」


……ゆき、ほ……?