「卒業生、入場」
ついに、始まった……私たちの、卒業式。
胸元に咲いてるカトレアのコサージュが、卒業生の証……綺麗だけど、ちょっと切ない。
リハーサルのときは長くて、眠く感じたけど……本番は、全然そんなことない。
むしろ、もっとゆっくり進めばいい、と思ってしまう。
「有宮桜」
「はい」
出席番号が一番の私は、クラス代表で卒業証書を受け取りに行くの。
みんなの視線が集まる……うん、手は震えてない。
足も、しっかり動く。
一歩一歩が、卒業までのカウントダウン……。
「中学校三か年の課程を修了したことを認め、卒業証書を授与します」
また一歩前に出て、礼。
手を伸ばして、証書を受け取る。
大丈夫、ちゃんとできてる……緊張も、いつの間にか吹っ飛んじゃった。
受け取った証書をわきに抱えて、壇を降りる……みんなの視線は、次に証書を受け散るD組の子に向けられた。
ついに、始まった……私たちの、卒業式。
胸元に咲いてるカトレアのコサージュが、卒業生の証……綺麗だけど、ちょっと切ない。
リハーサルのときは長くて、眠く感じたけど……本番は、全然そんなことない。
むしろ、もっとゆっくり進めばいい、と思ってしまう。
「有宮桜」
「はい」
出席番号が一番の私は、クラス代表で卒業証書を受け取りに行くの。
みんなの視線が集まる……うん、手は震えてない。
足も、しっかり動く。
一歩一歩が、卒業までのカウントダウン……。
「中学校三か年の課程を修了したことを認め、卒業証書を授与します」
また一歩前に出て、礼。
手を伸ばして、証書を受け取る。
大丈夫、ちゃんとできてる……緊張も、いつの間にか吹っ飛んじゃった。
受け取った証書をわきに抱えて、壇を降りる……みんなの視線は、次に証書を受け散るD組の子に向けられた。


