青年はコーヒーカップを見つめた。

「そーだ、名前聞いてなかった!」
「えっ・・・」
「私は千歳天、君は?」
「なつ・・・・っ」
「なつ?」
「えっ・・・と・・・捺です・・・」
「苗字は?」
「はっ八王子・・・」
「八王子捺クンね・・・捺クンって呼ぶね」
「・・・」

捺は黙って頷いた。

「私のことは天でいいから」
「あ・・・天さん・・・」
「おっとお風呂溜まったから入りな」
「あ・・・りがとうございます」

捺は温かいお風呂に入りため息をついた。

「捺クン、温度大丈夫?」
「・・は・・・はい」
「そだ、シャンプー入ってなかった!」

お風呂場のドアが開きそうになった。

「ちょっ!天さん、何考えてるんですかっ////」
「えっ」

捺は必死にドアを塞いだ。

「でもっシャンプー!」

天はこじ開けようとノブを引っ張った。

「はっ・・・恥ずかしいですから///」
「あっ///!」

天は急いでノブを離した。

「はぁはぁ・・・」
「ごっ・・・ごめん!///」
「大丈夫・・・ですからそこに置いといて・・・もらえれば///」
「い・・いちお男性・・・だもんね・・・///」

しばらく沈黙が続いた。

「こっ・・・ここにシャンプーと着替え置いとくね!」
「はっはひいっ!・・・すみま・・・せん・・・///」

天は急いでその場を離れた。