「っ、」

いつの間にか叫ぶのを止めて立ち尽くした俺は、

自分でも気づかないうちに涙を流していた。

鮮明に見えていた川がぼやける。

足の力が抜け、その場に倒れるように座った。

「っ、結衣っ」

人通りが少ないから周りの人から変な目で見られることは無いから躊躇い無く、涙を流した。

「…結衣、好きだ」

この思いを伝えたらどうなるんだろう。

きっと、この気持ちは伝えられなくて

伝えちゃいけない気がするんだ。

「っ、」

体育座りをして膝に顔を埋めた俺の耳に川のせせらぎが耳に入った。

切ないほどに…。