唇を離し深帆を見ると微笑み綺麗に涙を流していた。

『…私、ハルと過ごした日々を忘れないよ。短かったけど、とても幸せだった…。最後に愛してくれてありがとう…』
と涙を堪えながら言う深帆を抱き締めた。

やっぱり深帆の温もりは心地よい。

大切に出来なくてごめん
守ることが出来なくてごめん

俺は深帆の優しさに甘えていたのかも知れない。

大切にしたい、守りたいなんて理由をつけて深帆の優しさに甘えたかっただけかも知れない。

やっぱり俺は最低な人間だ…………。



制服を着て、帰ろうとすみ俺を深帆が抱き締めた。

『…ありがとう』
後ろで鼻を啜る音が聞こえる。
何だか、俺も涙を流していた。
そして再び深帆の唇に深くキスをした。
これが本当に本当の深帆とのキス。
そう思い深帆と過ごした日々を思いだしながら深く深くキスをした。



こんな俺を好きになってくれてありがとう。
こんな俺を愛してくれてありがとう。

俺の気持ちは実るか分からないけど後悔しないように俺、頑張るからさ。

深帆も俺より、もっと良い奴探せよ。