しばらくして深帆は泣き止み目を少し腫らして俺に、
『もう大丈夫!』
と笑いかけた。

そんな深帆が愛しくて。
多分、気づかないうちに深帆を本気で好きになっていたんだ。

愛しくて仕方が無い。

俺は深帆に、ゆっくりと顔を近づけた。
また拒まれるかと不安になったけど感情が抑えられない。

深帆の唇が俺の唇に重なりそうになった時、すぐ目の前の深帆の顔を見るとぎこちなくだか目を瞑っていた。

俺とのキスを拒まないで受け入れようとしてることが嬉しくて思わずニヤけてしまう。

中々、唇を重ねない俺を不思議に感じたのか深帆が、ゆっくり目を開いた。

『ハル…?』
と顔を覗く深帆から顔を隠した。

自分でも分かるほど体に熱が集中している。

多分、絶対真っ赤だ、俺………。

一生懸命に顔を隠す俺を見て深帆は思わず笑った。