君があたしを好きな理由 [短編]



うそ…

瞬はちゃんと…あたしのこと、好きでいてくれたの?




「瞬…?」




手を伸ばして、
瞬の制服の袖を握った。




「…ん?」




目が合った時の瞬の顔は、
いつもみたいに困ったような、だけどとても優しい笑顔だった。




「瞬は…あたしのこと好き…?」




あたしの突然の言葉に、瞬の顔は真っ赤に染まる。

そしてそっと、あたしの耳元に口を近付けた。




「…俺はちゃんと、
葉月のことが好きだよ」




伝わらなかった「好き」の気持ちは、
今やっと、繋がった。




あたしの、
バカでドジで鈍感なところ。
危なくて、ほっとけないところ。

あたしが、ありのままのあたしでいること。

それが、君があたしを好きな理由。



[完]