「あ、起きてた?」 「うん」 「ちょっと牛乳買ってきて」 「…ねぇ、私どうやって家に帰って来た?」 「は?」 「私…寝てたよね?」 「知らないわよ?お母さんが帰って来た時にはもうアナタ寝てたもん」 「そっか」 「それより!牛乳!」 私はお母さんに千円を渡されて、おつかいを頼まれた。 頭は疑問だらけだけど、 あえて 考えないようにした。 ―カランカランコロンッ― でも、なぜか耳に残ってる氷の音に 胸がざわついた。