私の体より 大きい天野君を背負うのは さすがに無理があって だけど、火事場の馬鹿力って言うんだろうか? 私は必死に天野君を背負っていた。 「先生!天野君が…!」 私は保健室に駆け込み、 内容を話した。 天野君は ベッドに寝かされて、 私は少しの間、付き添いとして天野君の傍に座っていた。 「藤原さんも大変ねー」 保険医の水嶋先生は私に水の入ったコップを差し出してくれる。 「汗、いっぱい垂れてるわよー」 「あ、ありがとうございます」 はぁー… なんであんなに必死になってんだか…。