え、…えっ――…


「はぁあ!?」

思わず私は悲鳴に似た大声をあげる。



「な、何言ってるの!?誰もそんなこと聞いてないしっ」


「あ、そうだった?そっち系の心配されたかなって」


「そっち系の心配って…からかうのやめてよ!」


「ごめんごめん」


可笑しそうにケラケラ笑ってる天野くんは絶対悪いと思ってない…。



「もう~…」


「そろそろ戻ろっか」


「あ」


「二人残してきてる」


「そうだった!」



天野くんのことで頭がいっぱいですっかり忘れちゃってた!

勉強会に来てたことすら忘れてたよ!


「怒ってるかな…早く戻ろう!」


「お、おう」


私は自然と天野くんの手を引いて図書館へと走って行く。