「ねぇ、そっち行っていい?」 「え?」 新里君がさしたのは麻衣の席。 「わ、私は良いけど…」 「あたしもいーよ」 そうして麻衣と新里君が入れ替わった。 私たちは長方形のテーブルに 麻衣、天野君。 テーブルを挟んで 新里君、私。 という形になって座った。 「どこがわからない?俺、教えるよ」 「えっ、良いの?新里君もテスト前なのに…」 「気にしないで」 爽やかにそう言ってのける新里君は、本当に優しい。 「ありがとう」 私は新里君に英語を教えてもらうことになった。