「大丈夫だって。気楽にしてれば」
「う、うん」
「ただの勉強会なんだから!」
ただの勉強会…
麻衣にそう言われてなんだか楽になった。
「そうだよね!うん、ただの勉強会」
「そうそう」
「テストのため!」
「そうそう」
昨日気付いてしまったから。
自分の気持ちに。
そして前とは違う、変な意識をしてしまう。
「ふっ、そんな態度じゃすぐバレちゃうよ」
「えっ!?」
「シー、ここ図書館だよ」
「あ…」
私はとっさに口を押えた。
「ま、麻衣、もしかして…」
「夢より早くに気づいてましたー。ばぁか」
どうやら麻衣は、私の本当の気持ちを知ってたみたいだった。

