「…なに?嘘って…」 どういうこと? あんなに寂しそうな声で話をしていたのが、嘘だってこと? 「全部、作り話だったの?」 自然と、掴んでいたカーテンに力が入る。 「そーだよ。嘘。冗談だよ」 天野君はさっきの声とは違う声で、 あの時とはまた違う瞳で 私を見た。 心の底から、何かカーッとくるものがある。 ―パッチン!! 気がつけば、私は手がジンジンするくらい強く 天野君にビンタをくらわせていた。