「きゃあぁっ」


その時、


急に客席から悲鳴が聞こえた。



ビックリして前を見ると…


「えっ」




あの時と同じように、倒れている天野君だった。



「……天野くっ…」


「救護係っ!」



戸惑うなか、先生たちが集まる。


私も、テントから出た。



だけどそれよりも早く、天野君のもとへ行った人がいた…。





また「きゃあぁっ」と言う声が耳に響く。


だけどそれは、さっきの悲鳴とは違うくて…。





「…っ」



智隼ちゃんが、天野君を背負おうとしたから。



だけど、智隼ちゃんの体の大きさじゃさすがに天野君を背負えない。


そこに先生と救護係が来て、天野君は保健室へ運ばれていく。



それに智隼ちゃんは顔を歪めながら付いていった…。