胸が、気持ち悪く高鳴った。 そして天野君は白線が引いてある、スタート地点へとついた。 その時。 天野君が、放送席を……私を見たような気がした。 ほんの一瞬。 目があったような気がした。 「位置について、よーい――…」 ―パンッ― 校庭に、緊張の音が響いた。