―ドキンッ!



まるで音が聞こえそうなくらい、たしかに、私の胸が脈打った。



…え…?




確認のため、もう一度見た。


たしかに、天野君の名前が書かれてある紙を




「これって…」



私は強く握りしめた。




《天野一弥》


この文字を見ただけで、あの瞳をした天野君を思い出す。



思い出して、胸が強く脈打った。