「あの男は最低アホ男なのー!!」 口が裂けちゃうくらい大きな口で 私はそう言った。 「うるさいよ…」 麻衣は耳を押さえながら 眉毛をしかめる。 そして、 教室にいる皆が 私を迷惑そうに睨む。 「あ、…すみません」 その視線を感じ、 私は反省して頭を下げた。 …やっちまった。 「でぇ?なんで最低アホ男なの?」 「……」 「言いたくない、と?」 声のかわりに 私はコクコクと頷いた。