だけど断る意味がない。

私が行くのは、新里君が出る試合だから。



「私も行くっ!!」


何を思ったのか、唯子はソースを口につけて立ち上がった。


「へ…?」


ま、まさか唯子。

行くって……。



「その新里君とやらが出る試合っ!私も行くよっ」



えーーーーーっ!?



私は久しぶりに、これでもかと言うくらい、目を見開いた。


「…どうして?」


「面白そうだし、試合見てみたいしさ♪」


そう言って唯子はまた普通に、タラコスパを食べ始める。


…い、良いのかな…?