それから何日かして、テストの日が来た。

塾に行ってみると周りは上のクラスの子ばっかりで、
受ける前から嫌になってしまった。
私にテストを受けろと言った塾長はのんびりコーヒーなんか飲んでる。
「なんで私が受けなきゃなんないのよ・・・」

一人でぶつぶつ言いながら、やっとのことで終わらせた。
「あぁ~疲れた!今日も歩いて帰ろうかな」

歩いている間にも、拓のことが頭から離れなかった。
「また会えないかなぁ・・・。」
私は最近ずっとこんな調子で、理絵には
「ちょっと頭おかしくなっちゃったんじゃないの?」
なんて言われる始末・・・。

そんなことを思っていると、
「よ!!」
前から声が聞こえて急いで顔を上げると、そこには拓がいた。
「また会ったなぁ!」なんて言うから嬉しくて、
「きっと運命なんだょ!」なんて柄にもないこと言っちゃった。

拓はスッキリとしたスーツに身を包み、髪をばっちりセットしていてかなりかっこ良かった。
そんな拓に、またまた私は惹かれていた。