「まだ見つからんのか!!」

男の怒鳴り声が、部屋に響いた。

「申し訳ありません!今も調査を進めておりますが……ここの損害も大きくそちらにも人を回さなければ―――」

「言い訳はいらん!!何よりも「あれら」を見つけることが最優先だ!!わかったか!!」

怒鳴られた男は慌てて返事をし、敬礼をすると部屋を出ていった。

部屋はまた静まり返る。大きく溜め息を吐き、男は怒鳴る勢いで立ち上がった体勢からまた椅子に座った。

「何故たかが餓鬼二人にこんな手間取らなければならないんだ―――」

また、大きく一つ溜め息を吐くと
こんこん、とドアがノックされた。