クローゼットを開けて、まだ2ヶ月程度しか着てないセーラー服を出す。

私立校だから、結構可愛い。
スカートも短いし、校則も厳しくないから、改造し放題。

まぁ、〝あの学校〟だから、厳しくしても意味無いけど。



「‥‥‥‥よしっ」



真っ赤なスカーフを巻いて、再度姿見で確認。

セミロングでゆるくウェーブがかった髪の毛を靡かせて、私は部屋を後にし、階段を下りた。



「ママ、ご飯ー」


「出来てるわよ」



食卓に行くと、パパがベタにコーヒーカップ片手に新聞を読んでる。