「どこまで連れてく気だ」


「出来る事なら、世界の果てまで」



あたしは阿久摩夾をなるべく知香から離した。

遠く、遠く‥
気付けば、誰もいない、周りに何もない、広大な野原に来ていた。



「阿久摩夾‥」


「やっと離してくれたぜ。
襟がしわだらけだ」



あたしはすぐさま戦闘態勢に入った。
相手は上級悪魔。
いつ、襲われるか分からない。



「‥阿久摩夾‥
あなた、やはり〝悠久の扉〟を開く為に知香を?」



あたしは目の前にいる奴に問いただす。