「雪梛、おはよ」 「‥‥‥‥‥どういうつもりだよ」 「‥‥何の事だか」 くすりと笑いながら、肩を竦める阿久摩くんに、輝は鋭い眼光を突き付けた。 「輝」 私は輝を呼び止め、アイコンタクトを図った。 〝大声にするな〟 「‥‥‥っ! 何でもねぇ、おはようさん」 輝は大人しく、阿久摩くんの席の前にある自分の席についた。 「夾くん、彼女とかいるの?」 「いや、好きな人、かな」 「えーっ、良いなぁ、その人ー」