「毎朝、こんな感じだ」


「毎朝来てないけどな、不良天使」



そういえばそうだ。
確かに毎朝は来ていない。

でも、確かにこの視線はいただけない。



「さすが〝沈黙の王子様〟ね」


「〝沈黙の王子様〟?
何だそれは」


「お前の異名だよ。
何も語らず、何も分からず、しまいにはその美しさから〝沈黙の王子様〟って呼ばれてんだよ」



そう。天使くんはこの学校の王子様。
知名度、人気度共に100%。



「興味無いな」