斜め後ろで天使くんが口を開く。
‥‥‥義務教育を終えた私達に、それは通用するのかどうかだけど。



「っていうか、お前人間じゃねぇし」


「天使が学校行ってはいけないのか?」


「寧ろ学生じゃねぇだろ」



馬鹿な会話をしている二人を見ると、昨日会った事が嘘のように思える。



「っていうか、天使くんと歩いていると、周りの視線が痛いんだよね」



学校の門をくぐれば、女子も男子もざわめく。

それほど珍しいんだろう。
天使くんが私達と行動している事が。