「‥‥あぁ、構わん」 ちょっと低いボイスで囁く、聡明な声に耳が犯されそうになった。 「ありがとう。 あのね、ここなんだけど‥」 私は前の席を借りて、天使くんと向き合う形になるように座った。 いつの間にか、輝も一緒に聞いていたけど、先生より優しくて、分かりやすい教え方に、私も輝も感心していた。 「なーるほどねっ!」 「お前、スゲェな!!」 「ありがとう、天使くん」 「気にするな、手助け出来たのなら、こちらも有り難い事だからな」