音楽プレイヤーを聞きながら、一人教室へ伸びる廊下を歩く。

廊下には様々な光景が見られる。

友達と喋る女子。
可愛い女子を捜す馬鹿な男子。
用意を持って教室に入る教師。

そんな光景を横目に、私は自分の教室に入った。



「あっ、知香!」


「輝‥早いね、おはよ」


「はよっ」



真っ先に私に気付いた、ワックスで髪を盛ってる馬鹿そうな男子。

私の幼なじみの、雪梛輝。



「なぁ、知香、今日の数学‥」


「私も当たるから、貸して」


「いや、あの‥‥‥俺も当たる‥‥」