身長差50㎝

体育館からでると、体育館内ではかんじられない心地よい風が吹き抜けた。

「はぁ」

小さくついたため息は風と一緒にふわりと消えた。

水道の蛇口を軽くひねって水をだす。
ひんやりと冷たい水が気持ちいい。


「彩音、早く早くーっ」

キャッキャッと少し遠くから女の声がした。

その声に…
呼ばれた名前にドキッとした。

まさかな…?

声がした方をゆっくりと見る。
「あ…」

思わずこぼれた言葉は蛇口からでる水の音にかきけされる。

ここから少し離れた所にいる、2人の制服の女。

キャピキャピとした女は男目当てなのがすぐにわかった。

そんなのはどうでもいい。

重要なのはもう1人の女の子。
…あの子がきた