そして、大晦日でも私とお姉さんだけは楽は出来ないようだ。


男衆+αは、呑気に年末特番を視ていて、私とお姉さんだけはおせち料理を作っている。


まぁ、料理を作れるのが私とお姉さんだけだからというのは分からない訳でもないが、リビングから聞こえて来る笑い声が何か癪にさわる。


「まあまあ、光ちゃん。それだけ料理の腕が信用されてると思ってね。」


私の不機嫌に気付いたお姉さんが宥めてくれるが納得出来ないのは料理のことだけではない。


『あ~、光。綾ちゃんが泣いてるわよ。』


何で大の大人が三人も居て綾が泣き出す度に私を呼ぶんだ?


『「「だって、綾ちゃんのママは光(ちゃん)だから…。」」』


この家の人々のお母さん化を嘆く私の年末。


「光ちゃん、頑張って。」


……………はぁ~。