「まったく、ゆきなって馬鹿なんじゃないの?!」

「多分、馬鹿だね」

「馬鹿ならあの賢也さんを見世物パンダ呼ばわりしないでっ」

「うん、あれはホントに悪かったね……台風の目にしときゃよかったか」

「はぃ?!」

「……なんでもない」


李華にこっぴどく叱られて

あまりにしつこいから文句ごと授業も聞き流してたら

すぐに訪れた放課後。

私は、李華と二人で帰るべくかばんに荷物をまとめていた。


「よし……李華、帰ろ」

「うんっ」