賢也はふぅ……と息をつき、体の震えを止める。 「お前に惹かれたのも、それが最大の理由だ。 俺は、お前の事なにも見ずに、『特別な態度』だから婚約なんて持ち掛けたんだ。 それなのに……こんなことに…… ホントにごめんな」 それだけ告げると俯き、遠慮がちに私の頭を撫でる。 流れる沈黙を断ち切ったのは、もちろん私だった