……沈黙が、学校を支配した。 俺も、取り巻きも、動けずにただスピーカーを見つめる。と、 「賢也……お前、すげぇ奴見つけたな」 「涼……」 涼が俺の肩を叩き、そう言った。 「あぁ。……いじめグループを先に把握?予想してた? ホントに面白い女だ。 飽きたら俺に譲ってくれよ」 「誰が譲るかよ」 俺だって――ゆきなが好きなんだからな。 渡せるわけねぇじゃん。