「んで、なんだよ。次の時間は茂美ちゃんの授業なんだけど」 斎藤 茂美は、俺のクラスで国語を教えている独身美人だ。 「お前さ、先生と親友のどっちが大事なんだよ」 「茂美ちゃん」即答ですか。 「あー……じゃあいいよ、もう話さねぇよ」 「っはは!!冗談だってぇ」 涼は豪快に笑うと、俺の肩をバシバシと叩き…… 「んで、なんの話だ」 声を低くして、真顔になった。 いつもチャラい涼が、真剣になったのを確認して、俺は近くの椅子に座る。 涼も座ったのを確認して、……俺は話を始めた。