それでも朝はやって来る

新しい保健師の藤咲かえでと悠里が、保健室にある硬い診察用のベットに二人並んで座っていた。


「かえで、お前来るなら来るって連絡ぐらいしろよ」


か…えで…!?
知り合いなの?


「だってビックリさせたかったんですもの。呪いもまだ解けてないみたいだし…」


かえでは悠里にすりよると、綺麗に手入れされた指先で、制服越しに悠里の太股を撫でた。


「まだ、あの子にはさせてもらってないみたいじゃない。どんな女でもすぐに落としてたくせに…高校生に手こずってるの?」


かえでの細い指が、悠里の制服のネクタイを少しずつ緩めていく。

心臓がドクドクと煩い音をたてる。

シュル…とネクタイを外すと同時にワイシャツのボタンまではずしていた。


悠里はその行為を拒まなかった。


「フフフ…何か新鮮ね。高校生襲ってるみたい」


かえでは、片膝を跨いだ。


「今は高校生だ」


ゆっくりと悠里の唇に近づき唇を合わせた。

しんと静まり返った室内に湿った音が響く。



目の前がチカチカした。
見たくないのに、二人から目が離せない。


「お前、相変わらずだな…まだ赴任してきて初日だろ?誰かに見られでもしたら…」

「スリルがあってイイじゃない?

ねぇ、あの子に構ってから、悠里全然シテないんじゃないの?」


かえでは不敵に微笑んだ。


「お前には関係な…」

「あら、そう?あなたの体は正直みたいだけど」


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