それでも朝はやって来る

走り出したところで、悠里がどこにいるか分からなかった。


用事があるって言ってたけど…

ま、とりあえず教室行ってみようかな?


トボトボと教室に向かって歩いていった。



ふと、保健室のドアに『不在』の札がかかっているのが見えたが、ドアが少し開いていた。


新しく来た先生、意外に不用心?
保健室なんだから気を付けないと…


と思ってドアノブに手をかけた。




「クスクス…久しぶりね」


中から女の声が聞こえた。


「随分、可愛くなったのね…」


頭の中の何かが警報を鳴らしてた。
見ちゃダメだ。





「悠里…」



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