それでも朝はやって来る

嫌な予感がした。


「だめ!行ってはいけない」


そう叫んだが、真楯によってそれは遮られてしまった。


菖蒲は、壇上の金髪に自分が佐伯 朝子だと名乗り出た。


金髪は、じっとサングラス越しに菖蒲を眺めた。


菖蒲の肩に手を回し、言葉を続けた。


「これはこれは…ありがとうございま~す。親切にも名乗り出ていただいて…」


そのまま、金髪が首に手をかけたかと思うと、




次の瞬間、菖蒲の首は男の手によって、あり得ない方向に曲げられた。




一瞬にして命を奪われた菖蒲の体をゴミでも捨てるかのように、清匡に向かって投げつけた。


「でもオレ、嘘つかれるの…嫌いなんだよね~

朝子さん、わかってる?」


金髪の瞳は、真楯の後ろに隠れている朝子を捕らえた。


「やめろ!朝子には手を出すな!!」


縛られ頭に袋を被せられた悠里が、ただならぬ空気を察して叫んだ。


「五月蝿いな~」


金髪は銃の角で、手加減せず悠里を殴った。

だらりと悠里が床に倒れこむ。



ピピピッと右手につけたアラームが鳴ると、


「タイムアップ」


と言って、いつのまにか天窓から垂らされた黒いロープを腰の金具につけた。


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