それでも朝はやって来る

男達は手早く悠里を縛り上げると、頭から袋を被せた。


金髪は、首飾りを無造作に胸元にしまうと時間を気にして右手にはめてある時計を見た。


「バカ息子と首飾りは手に入れた。

あ・と・は…」


会場を見渡すと誰かを探しているようだった。


「えーっと、佐伯 朝子さ~ん」


朝子は、急に名前を呼ばれてビックリした。

真楯が更にきつく、朝子を隠すように覆い被さってきた。


「いるようだったら、出てきてくださ~い」


朝子は何故、自分が呼ばれているか分からなかった。


「で・な・い・と、


ここにいる人、全員殺しちゃいますよ~」


会場が一気にざわめきたつのが分かった。

式典が始まった時は、会場にいた誰一人として朝子になんか興味がなかったのに、今は自分が助かりたいために誰もが朝子を探し始めた。


「佐伯 朝子って、誰よ!」

「早く探し出さないと…」


人々は朝子を一斉に探しだした。



真楯が懐に隠してくれている間に、朝子の回りは慌ただしく動いていた。

怖くて震えていると、真楯の温かい手が朝子の震える手を包んだ。


先程から、朝子の事を気にかけていてくれた菖蒲がメイド服から綺麗なワンピースに着替えていた。


「朝