それでも朝はやって来る

背後にある気配は、いつもより大きくて。

声は、頭の上から聞こえて。

握られた手は、いつもより筋ばって大きく感じられた。


折角、笑っておめでとうと言おうとしたのに…


そんなの…


無理だーーー



「朝…子?」



掴んだ手はそのままに、後ろを向かされた。



嫌だ、見たくない



朝子は震えながら、顔を伏せた。

見たら、きっと泣いてしまう。

除きこむ悠里の視線をかわすように、両手で顔を隠した。


「朝子…、こっち見て」


小さな溜め息と共に、悠里が朝子の両手を紐解く。





瞳が震えたーーー

悠里の濡れた瞳が捕らえて離さなかった。



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