それでも朝はやって来る

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昨日、女を抱いた。



名前も顔さえも覚えていない。

父に勧められるまま、香を炊いて、自分が生き延びるために…



部屋に備え付けられたバスルームに降り注ぐ朝日を背に、鏡に映る自分を悠里は眺めていた。



その姿は、グッと成長していた。



やはり黄金率を抱けば、こうなることは分かっていた。


隣の部屋のベットの上には、魂が抜けた躯だけが転がっていた。

体を繋げるだけの予定だった。


魂まで食べる必要は無かった…


でも、あの香の匂いにのせられて、快楽の限り魂をむさぼり尽くした。


朝子を抱かなくて、良かったーーーー





なんで俺は昨日、あそこで躊躇ったんだ?


最初からそのつもりで、朝子を買ったんじゃなかったのか…





あいつに、好きだと言われて…







できなかったーーーー



あいつの人生を奪ってしまうことなんて…




ガンッとシンクを叩く。




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