それでも朝はやって来る

白い湯気がマグカップから立ち込める。



「あはは……せんせ、ホットミルクあんまり温め過ぎちゃダメだよ…


薄く膜張っちゃってるよ」



顔全体の筋肉が強ばって、うまく笑えない。




笑わなきゃ…


もうこれ以上、先生に迷惑かけたくない




笑わ…なきゃ…





マグカップを朝子から取り上げると、ゆっくりとサイドテーブルの上に置いた。



ぐいっと力任せに引っ張られて、真楯に抱き締められた。



「無理しなくていいですから…」



ぎゅっと胸のところで抱き締められているから、真楯の鼓動が聞こえた。


トクトクと規則正しく鳴っていた。

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