恐怖で声も出ない私を見て、

「いい子だね」
と、不気味な笑顔を浮かべる。

誰か!
そう心の中で叫んだって、来るわけないって分かってる。

それでもひたすら心の中で叫ぶしか出来なかった。

抵抗しないと確認した後、悠は私に近寄ってくる。

そして、私の前に座り…
ニコッとほほ笑んだ後…

私の制服のリボンをほどいて
ブラウスのボタンをはずし―――――。


この後の事なんて、思い出したくもない事だった。

私に出来ることと言ったら…
誰かがきっと来てくれる。
そう信じることだけ。

結局、小説や漫画の様に…
助けはいいタイミングできてくれないのだと。


そう思い知らされたんだ。