『で?どこ行く気?!』
「俺の部屋♪」
『は―――?!』

そうなんです。
私は今、リビングにいたはずなのに…。
翔に誘拐されました。

しかも、行き先は翔の部屋!
危険です…

トンッ…と、私はすんなりベッドに座らされた。

もちろん、隣には目がキラキラしてる翔君がいますよ?

これ以上、翔の好きにはさせない!
そんな意味をこめて…。

『これが目的?私が好きなんじゃなくて、こーゆうのが目的だったんだ…?』

ちょっと落ち込んだ感じで、翔に訴えかけた。

「違うよ、好きだからこーゆうの望むんでしょ?」

『付き合うことになったの、今さっきなのに?』

「………」

どうやら、分かってくれたみたいだ。
これで、一安心した私がアホだったよ…。

「じゃあ、1ヵ月の記念日に♪」

………誰か、助けて。
コイツの頭、直してあげて下さい。