『眠い…』
気がつけばもう12時30分になる。

「じゃあ寝るか!」
『うん…』

こっちこっち!
と、翔君は私の寝る場所を案内してくれた。

『ここ?!』
私がビックリするのも当然だって…

「そう、ここ♪」
案内されたのは、翔君の部屋。

「小春ちゃんがベッドで、俺が下の布団」
『翔君がベッドでいいよ?』
「いいの!小春ちゃんが決める権利はないから」
『はーい』

この時の私は眠かったからか、素直に言う事を聞いてベッドで寝た。

「寝んの早」
と呟く翔君の言葉の後は、もう記憶にない。


「ヤバい…。今日寝れねぇよ…」
と静かに呟いた翔君の言葉は、当たり前だけど私の耳には入らなかった。




―――――――――ピピピピッ

目覚まし時計が鳴った。
私の目覚まし時計って、こんなに高い音だったっけ?

そんな事を、まだ寝ぼけた頭で考えていて思い出した。

私はガバッ!と布団をめくり、体を起こした。

ここ、翔君の家だったんだ!