( ――何かが……
解るかも知れない)

俺はみずほのコンパクトをそっと手にした。

そしてもう片方の手のひらで、みずほの胸の痣を触れてみた。


「あっ!?」
俺は思わず叫んだ。


「あっーー!?」

驚きの声を上げる俺の元へみずほの両親が駆けつけて来た。


俺はみずほの胸元を指差した。


みずほの胸元にあった痣が広がって、人の手のひらの痕になっていた。


「みずほはやはり殺されたんだ!」
俺はみずほの遺体にとりすがった。